有吉京子 SWANー白鳥ーモスクワ編 2巻 感想(ネタバレあり)


SWAN 白鳥 モスクワ編(2)
楽天ブックス
有吉京子 平凡社発行年月:2012年02月 予約締切日:2012年02月08日 サイズ:コミック I


楽天市場 by SWAN 白鳥 モスクワ編(2) の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル



思いっきりネタバレしてますので、ご注意。

セルゲイエフ先生と「春の祭典」を踊ることになった真澄ですが、舞台直前になってもまだ踊りをつかみ切れていません。それは真澄がまだ自分で作った殻の中に閉じこもっているからなのですが、本番寸前に起きたある出来事をきっかけに別人のように変身し、ダンサーとして新たなステージに上るのでした。そして「アグリーダック」の初日。リリアナは神がかったような過去最高の踊りを見せ、そして・・・

と、まあ、あらすじだけたどれば間違いなくSWANの中で最大級のクライマックスですよ。
なんですが、真澄が覚醒モードに突入するきっかけというのが、頭に血が上ったレオンが衝動的に真澄にキスをしたからというもの
そのせいで真澄は頭が真っ白になって、気がついたら知らない自分がいたんですと。

はぁぁ?何ですかぁ?

つまり真澄がダンサーとして成功できたのも、レオン君、君の衝動的なキスのおかげですよ、結果オーライ、良かったねって事ですか?

ご都合主義にも程があるだろ!!

かつて、やはり同じバレエマンガの「昴」で、主人公がローザンヌコンクールに挑戦するシーンがありました。そしてコンテンポラリーの審査の時高熱を出してしまうのですが、そこで無理して踊ったところ、熱でフラフラになっているせいでまるで体重を感じさせない踊りになり、審査員や観客を驚嘆させる・・・という荒唐無稽なシーンがあったのですが、それに負けず劣らずの荒唐無稽な展開といえるでしょう。

ぶっちゃけますけど、真澄がダンサーとして成功しているのも、リリアナが死ぬのも前作「まいあ」のときからわかってる事じゃないですか。そこをあえて描くからには、いかに読者を納得させつつその展開に持って行くかが作者の腕の見せ所だと思うんですけどね。
今回、こんな脱力シーンがてんこ盛り。

リリアナの死・・・キレイなだけで、あまりのあっけなさに、脱力。
2巻のラスト・・・リリアナの死に動転し、自分を責める真澄にレオンが「ルシィの死はあんたのせいじゃない!」と叫ぶ。あまりの唐突さに???の山。ヒキとしての出来の悪さに、脱力。
などなど。
他にも、二人がお互いの気持ちに素直になれないシーンが度々出てくるのには、「ラブコメかいっ!」とツッコみたくなりました。

続編やパート2は成功しないというのは定説ではありますが、ここまで作者に過去の栄光を汚されると、この作品のために悲しく思います。
行きがかり上最後までおつきあいはするでしょうが、3巻を買うかどうかは微妙ですね。

オビの
累計2000万部超えのバレエ漫画「SWAN」の続編 の文字が泣いてるよ
いや、ホント。



※2/13追記

少し頭を冷やして考えました。

この連載が、「SWAN」連載終了後5年以内くらいに描かれていたなら、私ものめりこんで読んでいたかもしれません。つまり、それくらいあらゆる面で(良きにつけ悪しきにつけ)昔のまま、なんですな。
だからこれは当時のストレートな続編を当時のままに読みたい人向けの作品なんでしょう。

しかし長い年月の間に、おそらく私の方が変わってしまいました。
いかにも少女マンガ的な人物造形や、ロマンチック満載の(甘々の、ともいう)ストーリー展開を受け付けない体になってしまったんですな。
ということはうっかり読んでしまった私が悪いのか、こりゃ。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 6

なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた 驚いた
面白い

この記事へのコメント

  • そうです

    よくわかってるじゃないですか
    作者が汚したというより自分が汚れたということですね。
    そんな汚れた自分で読んだからかつて好きだった漫画を自分で汚してしまった。
    ろくでもないつまらない大人になってしまった自分を恨んでください。
    2016年08月21日 15:14

この記事へのトラックバック